2021/10/14 19:00
お吸物などにピッタリな、内、外共に黒漆塗りの「羽反椀」をご紹介します。
1872年(明治5年)創業、伝統的工芸品 川連漆器を製造する佐藤善六漆器店により作られたお椀です。
口当たりがよく、上品な佇まいの「羽反椀」。
口の部分が、外側に反っていることで、口当たりがよく、飲みやすい形になっています。
外側のS字のカーブが、上品で、見た目にも美しいお椀です。
料理や、食材を引き立てる黒のお椀。
料亭などで使われる漆器は、中に盛った料理や、食材が引き立つように、黒のものが多く使われます。
お吸い物や、お料理などを盛る器として、黒の「羽反椀」は、ピッタリです。
使うほどに、色艶が出て、漆の味わいが楽しめる花塗り
川連漆器の特徴の一つである、花塗り(はなぬり)という高度な技法で塗り上げられています。
花塗りとは、塗った後に研いだり磨いたりせず、漆の流れを予測し、刷毛で塗り上げ、そのまま乾燥させる技法で、優しく柔らかな風合いに仕上がります。
天然の木地に、天然の漆を使い、職人の手により一つ一つ丁寧に塗り上げられていて、使うほどに、色艶が出て、漆の味わいを楽しむことができます。
羽反椀
https://shop.zenroku.jp/items/15248636
[ サイズ ] ø11.3 × 6.3cm
[ 容 量 ] 約300cc(満水)
[ 色 ] 黒
[ 素 材 ] 天然木〈栃〉、天然漆
[ 製 造 ] 日本製(秋田県 川連漆器)
<川連漆器の歴史>
川連漆器の始まりは、今をさかのぼること約八百年前の鎌倉時代、源頼朝の家人で稲庭城主の小野寺重道の弟、道矩が、古四王野尻大舘(現在の秋田県湯沢市川連町大舘)に居住し、豊富な木材と漆を用い、家臣に内職として武具に漆を塗らせたのが始まりと言われております。
江戸時代初期、本格的に漆器産業が始まり、後期には藩の保護の元、椀・膳・重箱など幅広い生活用品がつくられ、沈金・蒔絵などの加飾が加わりました。
また、明治初期にはさらに新しい技術開発が行われ、今日の川連漆器の特色である堅牢な漆器が作られるようになりました。
昭和五十一年十二月に、国の伝統的工芸品の指定を受け、今では全国でも有数な産地として成長しております。