2021/10/08 19:00


先日ご紹介した、「子供 羽反椀」に続き、子供用のお椀をご紹介します。


今回は、高台が高くなっていて、お椀の下に指が入りやすく


簡単に持ち上げることのできる「子供 腰高椀」をご紹介します。







割れにくく、熱くなりにくく、天然素材の漆のお椀。



子供に漆器というと、ちょっと敬遠されがちですが、漆器の素晴らしい特徴を知っていただければ、


子供にこそ使いたい、そんなふうに思っていただけるのではないでしょうか!?


漆器の特徴として、ベースが木材でできているということが挙げられると思います。


木材ですので、熱が伝わりにくく、熱い料理を盛り付けても、手が熱くなりません。


また、陶器やガラスに比べ、割れにくいという特徴もあります。


お椀は、毎日、直接口をつける器ですので、安全なものを選びたいですよね。


今回ご紹介する「子供 腰高椀」は、天然木から形を削り出し、天然の漆を塗り重ねて仕上げたお椀です。


天然素材から作られたお椀ですので、お子様にも安心してご使用いただけます。


このような優れた特徴を知ると、漆器は、子供にこそ最適な器なのではないでしょうか。







菌の抑制作用もある漆。



昔から、漆器に入れた料理は、傷みにくいと言われ、


お正月にはお重におせち料理を入れ、三が日かけて食べたり、


お花見などにも漆器のお重や弁当箱は重宝されてきました。


近年、科学的な見地からも、漆には菌の抑制作用があるということが立証されています。


この素晴らしい天然の作用を、漆器を取り入れることで、簡単に日々の生活に活かしていただけます。









色は、上品で落ち着いた「溜内黒」と


明るい赤色の「洗朱」の2つがあります。






[ サイズ ] ø10 × h6.1cm

[  色  ] 溜内黒 / 洗朱

[ 素 材 ] 天然木〈栃〉・天然漆

[ 製 造 ] 日本製(秋田県 川連漆器)




1872年(明治5年)創業、伝統的工芸品 川連漆器を製造する佐藤善六漆器店により作られました。

川連漆器の特徴の一つである、花塗り(はなぬり)という高度な技法で塗り上げられています。

花塗りとは、塗った後に研いだり磨いたりせず、漆の流れを予測し、刷毛で塗り上げ、そのまま乾燥させる技法で、優しく柔らかな風合いに仕上がります。

天然の木地に、天然の漆を使い、職人の手により一つ一つ丁寧に塗り上げられていて、使うほどに、色艶が出て、漆の味わいを楽しむことができます。



<川連漆器の歴史>


川連漆器の始まりは、今をさかのぼること約八百年前の鎌倉時代、源頼朝の家人で稲庭城主の小野寺重道の弟、道矩が、古四王野尻大舘(現在の秋田県湯沢市川連町大舘)に居住し、豊富な木材と漆を用い、家臣に内職として武具に漆を塗らせたのが始まりと言われております。

江戸時代初期、本格的に漆器産業が始まり、後期には藩の保護の元、椀・膳・重箱など幅広い生活用品がつくられ、沈金・蒔絵などの加飾が加わりました。

また、明治初期にはさらに新しい技術開発が行われ、今日の川連漆器の特色である堅牢な漆器が作られるようになりました。

昭和五十一年十二月に、国の伝統的工芸品の指定を受け、今では全国でも有数な産地として成長しております。